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5月に入り・・・

今 日本の練り製品は、年間50万トン強生産販売されています、ハムソ-セ-ジとほぼ同じです。残念なことですがPB商品(大手量販店格安?ブランド)を中心に大幅なディスカウント品が多くなっていて当然品質も悪化の一途です。悪化?と言ってもそんなに大きく変わっていない様に見えますが、以前作ったもので比較するものがないので徐々に変わった(品質低下)ものはプロでない限り分かりません。

 

「すりみ」という練り製品の原料の70%は輸入品で北や南のアメリカから中国、タイ、インド、ミャンマ-まで多岐にわたりすり身製造で使われている魚の鮮度、薬品や添加物は分かっていないものもあります。安い原料を調達し増量剤も多用され従って合成添加物も多くなります。

 

安いし分からなければ良いじゃない~!と言われそうですが、練り物は魚なのにどんどん魚から遠いものになって来たそのことに食自体の「怖さ」を感じています。「遠い将来」と言っても今の子供達が大人になって「あ~これって魚(素材)の味、何か懐かしいね~」と感じることもなくなることに私は不安を持っています。

 

家庭で作られた「手をかけた素材を手を掛けて生かした料理」は美味しいのはもちろんですが、「心の拠りどころ」「寄る辺」「心安らぐ体験」ではないかと最近強く思っています。ハムしかり冷凍食品しかり、持ち帰り弁当、お惣菜しかり、外食やファストフ-ドしかりです。こんなまがい物の味の借りて来たような偽りの温かさなんて、嫌だ大変だと毎日作る料理に比べて思いやりのかけらも感じません。

 

心ある食品や素材やその料理を通じて 食べる側は沢山の「じょうほう」を身体全体で染み入るように受け止めている・・・そう信じて疑いませんし、そうであれば荒んだ人の心もかなり癒されるのではないかと。

 

合成添加物を使うのも問題ですが、添加物を使わざるを得ない作り手やそれを支える食べる手の背筋が寒くなるような冷たい「無関係」こそ大きな問題ではないでしょうか?中国餃子問題は何も解決されず、また起こりうる可能性が2年少し前よりもっと高くなっていますね。

 

< 第17回アジア市民生活環境会議より>

 

26年前のインドのポパ-ル市での化学薬品で史上最悪の事故。殺虫剤農薬に使う中間原料の有毒ガス(肺を侵す猛毒ガスのイソシアン酸メチル)が40トンも噴出し15千人~25千人の死者を出し555000人に被害がでました。事故を引き起こしたユニオンカ-バイド社(米)は多国籍企業ダウケミカルに買収されて責任の所在が不明になっているが、遺族には一人平均2200ドルの一部しか渡されず被害者にも未だに保証も少なく有機系薬品や水銀汚染で今現在も苦しむ住民の救済はなされていない。環境破壊の内容をみて 「痛ましい」なんて言うレベルではない、無残な破壊行為ですね。世界で毎日起きている悲惨な事件や災禍は、被害規模や人数だけで判断してしまう自分がいるのですが、以前見たテレビ映画ではビルを飲み込む大津波や巨大隕石での大都市の消滅シ-ンがありパニックで逃げ惑う市民、阿鼻叫喚という地獄絵さながらでした。しかしインドの現地では飲み水も汚染され健康被害、障害を持った人が55万人もおり次の世代にいたっては数知れない被害になっていくと言われています。「目に見えない」身体を蝕む「ゆっくりとしかし確実な」被害は、そこに住む住民の一人一人○子さん、○男さん、これから生を受ける子供達の人生を奪い取ってしまいます。

 

(因みに1959年日本では松食い虫防除で上記の農薬で空中散布が行われておりましたが環境上様々な問題を指摘され自主的に輸入や使用が減っています。しかしこれまで使っていた殺虫農薬の残留や健康被害はどうなったのでしょうか)

 

これだけ長い期間訴え続けているのに、合成洗剤がまだまだ大手を振ってどうどうと販売利用され、石鹸運動が片隅に追いやられている日本も同じではないでしょうか。まるで合成洗剤のコマ-シャルを信じて(安全性の信奉さえして)片棒を担ぐかのように。体内に取り入れられた水銀PCBなど汚染物質は、へその緒からもしっかり検出され「胎盤はフィルタ-」の役目は果たしていないとすでに海外の研究報告がされていました。合成洗剤や農薬や化学物質は悲惨な破壊行為だとは言い過ぎでしょうか。

 

5月4日 当地もようやく桜の花が風に舞っています。チリの津波の影響で養殖のイカダ(牡蠣・ワカメ・ホヤ・ホタテなどを稚貝の内からロ-プに吊り下げて2年から3年掛けて海の栄養だけで大きくするが、そのロ-プを吊り下げ海に浮かべているイカダ)は流されなかったものからは 殻から剥いた牡蠣も取れ毎日12トンずつ市場で入札売買されていました。しかし4月三週ころからは、津波の影響でロ-プの下の方が絡まり牡蠣が落ちていたことが分かり、一日8トンの上場に減りました。価格も昨年対で5060%アップになり、おまけに三陸沿岸の海水温が低い為成長も思わしくなく大変困っています。ワカメについてはあまり大きな被害はなかったものの、国内流通の殆どを占める中国産ワカメの不漁に加えて数年前の関西のワカメの偽証もあり三陸のワカメが再高騰しています。食料資源は天からの授かり物です、よく味わって感謝していただきましょう。

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